重なるはずの無い点と点



出会いは偶然で。
従妹の妹になるであろう子と言う出会いだった。

リリアン女学院の学園祭で、花寺の会長として参加して。
祥ちゃんの相手役をやるだけ。
ただそれだけの筈。

それがまぁ…色々有って…銀杏臭くなるし…祥ちゃんから平手は貰うし…薔薇様方には目の敵にされたり有ったりした…微妙な思いでが出来た。

そんな中、出会ったのが従妹の妹になるであろう子…祐巳ちゃんだったかな。
まぁ…行きづりの出会いと…祥ちゃんの心を救い…自分までもついでに助けてくれた子。

彼女の印象は、そんな感じで…。
後オプションを付けるなら…何処か自分の通っている花寺の後輩の顔を思い出す様な、従妹殿の妹候補は…本当に何処か後輩に似ていた。
顔立ち…雰囲気…どこをとっても似ていて、偶然と言うには無理かが有るようで。
けれど、気になるのはそのくらい。

(他人のそら似だろうと…)

心の中でそう思えば、全ては解決してしまう。
そんなぐらいの、印象。

だからね…まるで永遠に重なることを知らないようなメビウスの輪の様に。
その子と俺の接点は…交わることは無いのだろう。

ただ…後輩に似たその子が…これから祥ちゃんをどう変えてゆくのか楽しみに思う。
その中に自分が入れないだろう寂しさは少し寂しく思うけれど。

(きっと彼女と自分とでは重なることの知らない点と点なのだから)

出会った祥ちゃんの妹を思いながら俺はふと…そう思う。


おわし

2007.5.30. From:Koumi Sunohara




 ★後書き+言い訳★
柏木×祐巳20お題より。
本当に出会い始めの柏木さん…此処から我が家の柏木物語の始まりです。
本当に私の自己満足でしたが…ひとまず楽しんで頂けたなら幸いです。
web拍手にて2006年11月掲載作品(改訂)

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