最 低 と も 言 え る 出 会 い


人との出会いは様々で。
すれ違ったり…一度きりの出会いだったり。
長くつき合う出会いもある。
一期一会とはよく言ったものだとしみじみ思う。

そう考えると、私と祥子様の出会いも…有る意味偶然が生んだ嬉しい出会い。
タイが曲がっていて…それに気が付いた祥子様がマリア様の前で直してくれた事が事の始まり。

大好きで…憧れの祥子様にタイを直してもらった事だけでも嬉しすぎるのに…祥子様と一緒に学園祭の手伝いが出来た事は、嬉しすぎる偶然。
最高の出会いなのだと私勝手に思っている。

その反対に最低な出会いも存在する。
祥子様の婚約者様との出会い。
柏木優と言う存在の出会いだ。

これこそ、あり得ない出会いなのだと思う。
偶然と何かが重なったからの出会い。
いや…祥子様との最高の出会いが有ったからの出会いなのかもしれない。


もしも祥子様に出会わなかったら。
薔薇の館に足を向けなかったら。
蔦子さんが私と祥子様と居る所を写さなかったら。
きっと…あの人…柏木優と言う人に直接関わる事が無かっただろう。

花寺学院の王子様でリリアンでも人気の高い、高嶺の花。
私も…もしかしたら憧れていたかもしれない。

けれど私は見た目や噂だけの姿では無い、柏木優と言う人に関わった。
それも…最低とも言える出会いを…。

銀杏並木で祥子様ともみ合う姿。
薔薇様方に冷たい目で見られてる様子。
銀杏臭いままの衣装で踊る姿。

祥子様贔屓の私にとって…祥子様の憧れだった人という項目で有る意味嫌な気持ちになった。
大好きな人の好きな人。
好きにならずに、勝手に嫉妬。

笑えそうで笑えない。
けれど、心は正直で…やっぱり柏木さんに対抗意識というか…苦手意識が働く。

けれど、もう学園祭も終わる。
祥子様から妹として認められ…様からお姉様に変わって。
この人ととの関わりは終わるのだから。

だから私は…この出会いから…柏木優と言う人物に今後とも関わることになろうとは…この時はまだ思いもしなかった。

おわし

2007.7.18. From:Koumi Sunohara


後書き+言い訳
WEB拍手にて2007.6.11〜掲載していたモノです。
マリみて駄文柏木+祐巳20お題より祐巳視点でした。
本当に初めの頃の祐巳って所です。
ここから、我が家の柏木×祐巳に繋がります。
こんなお話でしたが楽しんでいただけたなら幸いです。


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